安い保険料か魅力の「こくみん共済」

次は全労済です。厚生省の監督下で全国労働者生活協同組合連合会(全労済)が取り扱っている商品に、あの有名な「こくみん共済」(個人定期生命共済=定期保険)があります。

全労済の生命共済のなかで、もっとも人気のあるベストセラー商品です。大きな特徴は、年齢に関係ない安い保険料の「掛け捨て商品」だということです。本来、生命保険の保険料は年齢や性別によって変わってきますが、こくみん共済は保険金額による加入者全員の保険料は同じ、つまり、年齢の高い人ほど有利ということです。さて、こくみん共済のような。掛け捨て” 保険というと、「結局損をする保険じやないか… … 」とよいイメージを持っていない人が多いようですが、そもそも保険は契約者が損をするようにはつくられてはいないのです。

たしかに「掛け捨て」は保険が掛けられている被保険者に契約期間中に何も起こらなければ、保険会社に支払った保険料は一切戻ってきません。そのかわり満期保険金がある養老保険や一生涯の死亡保障がある終身保険と比べると保険料がグンと安いというメリットがあります。

掛け捨ての定期保険のなかでももっとも保障内容が充実している「こくみん共済」の保障内容です。とくに、通院保障が付加されていることは見逃せません。こくみん共済は月々三〇〇〇円( 加入年齢一五?四五歳)、月々二〇〇〇円(加入年齢一五~五九歳)、月々一〇〇〇円(加入年齢○~一四歳) の3つのコースがあります。ここでは二〇〇〇円コースを取り上げました。

結局、払い込む保険料を最小限に押さえて、万が一のときの大きな保障だけを求めるか、少々高い保険料を支払ってでも、〈貯蓄十保障〉タイプにするかは、まさにどういう目的で保険に加入するか、経済的にはどうかといった、加入者自身の状況次第といえます。

子供が幼いうちや教育費がかかる間は、とくに大きな保障が必要です。そしてこの一番大きな保障がほしい時期に、出費も重みます。こういう状況のときこそ、少しでも保険料を安くして、大きな保障を得る「掛け捨ての定期保険」がもっとも適しているといえます。「掛け捨て保険」も利用する人の立場や環境によっては大変メリットのある保険なのです。

解約返戻金から、お金をいつでも借りられる

解約返戻金がある保険の中には、貸付を受けられるものがあります。急にまとまったお金が必要になった場合など、所定の書類を提出すれば審査なしで上限額以下なら何回でも借りられるうえ、いつでも返済できるので非常に便利です。

最近は、保険会社によっては専用カードでATMから引き出せるサービスもあり、利用しやすくなっています。貸付を受けている期間でも保障はそのまま継続し、配当金が設定されている契約では、これを受けることもできます。

ただし、貸付対象は契約者のみで、被保険者や受取人は、この制度を利用することはできません。一般的には、解約返戻金の8?9割程度を上限とし、利息付きで借りることになります。貸付利率は保険商品ごとに異なりますが、予定利率が高い商品ほど高くなります。ただし、もし途中で保険を解約したり、被保険者が死亡した場合は、解約返戻金や死亡保険金から元金と利息が差し引かれることになります。

契約をしてから、実際に保険料を払いつづけるのがむずかしくなった場合は、保険料の負担を軽減する方法がいくつかあります。1つめは、優先順位の低い特約を解約したり、保障額を減額するなど、保障を小さくする方法です。そうすることで保険料負担を軽減できます。

2つめは、延長(定期)保険への変更です。これは保険料の払い込みを中止し、その時点での解約返戻金を使って、死亡保険金の額は同じまま、保険期間の短い定期保険に変更するというものです。

3つめは、保険料の払い込みを中止した時点での解約返戻金を使って、保険期間はもとの契約と同じまま、死亡保険金の額を小さくした保険にする、払済保険への変更です。主契約が終身保険の場合、保険料の払い込みをつづける場合に比べて、死亡保険金の額は小さくなりますが、それ以降の保険料は支払わなくても終身保険として一生涯の保障を残せます。終身保険であれば、もちろんその後も解約返戻金があるので安心できます。